アーカイブ: 2016年1月

初春

  
今日は、東京に初霜が降りて、冬らしい寒さになりました。
すっかり新年のご挨拶が遅れてしまいましたが、2016年、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
  
こんなにたくさん眠ったのは何年ぶりかなと思うくらい、ゆっくり身体を休めたお正月でした。まずは気になっていた雑事を片付けて、少しずつ仕事を再開しています。
  
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今年の一冊目の本は、小川洋子さんの講演録『物語の役割』でした。
春から大学で国文学を学ぶ長女が、課題で専攻に関連する本を読むということで、書店で一緒に選んだ中の一冊です。
とても良かったので、長くなりますが、特に印象に残った一節を抜粋します。

非常に受け入れがたい困難な現実にぶつかったとき、人間はほとんど無意識のうちに自分の心の形に合うようにその現実をいろいろ変形させ、どうにかしてその現実を受け入れようとする。もうそこで一つの物語を作っているわけです。
あるいは現実を記憶していくときでも、ありのままに記憶するわけでは決してなく、やはり自分にとって嬉しいことはうんと膨らませて、哀しいことはうんと小さくしてというふうに、自分の記憶の形に似合うようなものに変えて、物語にして自分のなかに積み重ねていく。そういう意味でいえば、誰でも生きている限りは物語を必要としており、物語に助けられながら、どうにか現実との折り合いをつけているのです。

  
  
私は、映画ばかり観ている不真面目な学生でしたが、娘と同じ日本文学専攻だったので、書店に並ぶ古典や言語学の新書のタイトルなど見て、懐かしい気持ちになりました。今だったら、もっと真面目に勉強するのになぁ.. とも思いました。
これから好きなことを学ぶ若い人たちが、眩しいようです。
今年は私も、時間を上手に使って、もっと本を読みたいです。
  
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さぁ、気持ちを引き締めて、この一年も自分の持ち場をしっかり守っていこうと思います。
開店7年目、営業の曜日を定めないように変更させていただき、ひとつの縛りがなくなったことで、気持ちがずいぶん楽になりました。
私が元気になれば、きっとお店ももっと元気になるはずです。
今年も、百草の庭が皆さまにとって心地よい場所であれば嬉しく思います。

  

Category: 日々のあれこれ